2020年1月8日水曜日

同時進行という概念 その3

やがて本屋に「やってみようパソコン通信」などという雑誌が出始める。インターネットって米軍の技術なんでしょ?パソコン通信なら国内だし安心かも???余計に危ないことも知らず何でもやってしまうのが若さのパワーである。

固定電話のモジュラージャックを外してパソコンに繋ぐ。
ピーヒョロヒョロ、カーンカーンカーン
サービスは情報提供中心で後の携帯電話へ繋がる内容に加えて、フォーラムとかいう後の掲示板やら○ちゃんねる、さらにはツイッターやSNSに発展する交流の場がすでにあった。個人間のメッセージ交換、グループチャットなど今のサービスの原型が揃っていたが、明らかに違うのはパソコンに電話回線を直接つないでいる窮屈さ。早く回線切らないと電話代でおこられちゃう。「/E」を入力だ。

その頃近所の中学生は公衆電話のところにたむろして、ものすごい速さでボタンを押しまくっていた。ポケベルのメッセージ機能が充実して「88951」(早く来い)とかではなく絵文字まで送って楽しんでいるという。おじさんの携帯電話が肩掛けからトランシーバー型になったそうな。バブルが弾けたというのに、何なんだろうこのうねりは。

どうせ死ぬんだから

 「どうせもうすぐ死ぬんだから」と老人特有の僻みっぽいことを口にしながら、「年寄りは嫌よねぇ。若い頃はお爺さんやお婆さんがなんでそんなこと言うんだろうってずっと思ってたわ」と母は自分で言って笑っている。続けて「それはね」となかなかに深い話をしてくれた。 長く生きてもやっぱりあの世...