社宅アパートで幼少期を過ごしたことを書いた。
しげるちゃんと白黒テレビの画面を叩いて壊したことを繰り返し聞かされたが、思い出すのはしげるちゃん家のロボコンふりかけが羨ましかったこと、裏の田んぼで遊んだこと。
後にゴルフ場に囲まれた新興住宅地に移り住むが、母が町内会で旧地区の柄の悪い輩に絡まれたこともあり地元中学に進学しなかったこともあって、ここは故郷ではない。かといって父の出身地も縁あって学生時代過ごしたが、2、30年も経つとちょっと違う。
息子は幼稚園・小学校・中学校・高校まで全部市立で通している。旧市街ではなし、親が他府県出身だけにPTAでも多少浮いているが息子にとっての故郷はここ以外にない。生まれた時は育児ノイローゼ気味の私を案じて母が泊まり込みで世話をしてくれ、夫の弁当まで作ってくれた。赤ちゃんの時から長くここを離れたことなどないせいか、遠くの学校へ通うという発想がないという。それはそれで困ったことかもしれない。
どうせ死ぬんだから
「どうせもうすぐ死ぬんだから」と老人特有の僻みっぽいことを口にしながら、「年寄りは嫌よねぇ。若い頃はお爺さんやお婆さんがなんでそんなこと言うんだろうってずっと思ってたわ」と母は自分で言って笑っている。続けて「それはね」となかなかに深い話をしてくれた。 長く生きてもやっぱりあの世...
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2022年12月スコットランド議会で、法律上の性別変更の手続きを簡易化する法案が賛成多数で可決された。これによって性別変更申請は16歳から、客観的な性別違和の診断書なく自己申告のみで可能となった。具体的には、自分で今日から女になります、男になりますと役所に届を出せば即受理されると...
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福田恒存『私の幸福論』(ちくま文庫)を読む。平易な言葉で語られる、その内容は深く重厚で何度も読み返すことになると思った。昭和30〜31年にかけて講談社『若い女性』という雑誌に「幸福への手帖」と題して連載された。もう70年ほど前の文章だから、社会の事象は大きく変貌して日本人の生活...
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LGBT理解増進法案が衆参本会議で可決し成立した。この法案はG7広島サミット前に成立させようとの動きから、異例の速さで立案・審議と進んだ。与野4党の修正案は、大多数の人への影響が少ない内容に変えられ、少し安心感が加わったが、それでも「差別」の内容は明らかになっていないし、ジェンダ...