2020年2月16日日曜日

春を見つけて

記録的な暖冬でも雪が降ったりするようで、行きつ戻りつ季節が進んでいく2月です。

運動不足解消にと散歩の途中、早くも柳の芽が膨らんでいました。ちょっと粋な言葉で、芽張柳(めばりやなぎ)というのでしたね。葉が出てしまうと、もう春爛漫なのでその兆しを楽しもうということかな。

あちこちで雛人形が飾られています。
祖父は孫娘にお雛様をどうしても買いたいと言ってきかず、ある時10歳くらいになった私を松屋町に連れていき嬉しそうに何軒も回ったものです。

本当は生まれた時に五段飾りの豪勢なのを買うつもりだったようなのですが、部屋が狭くて飾れないと母が断り続けていて、我が家が引っ越して部屋が広くなったのを機にもう飾れるだろうということで観念したとのこと。結局三人官女までの2段飾りに落ち着いたのですが。

今となってはそれでも金屏風やぼんぼりを合わせると十二分に大きくて、さらにもっとできるだけ小さいのが良かったなぁと...もうずっと飾られることもなく、たまに防虫剤が放り込まれる箱の中です。官女の目つきがちょい怖いので余計に開けたくないと言うか、この先どうしようと思ってしまいます。人形供養?

息子たちが生まれてもあまりセレモニーを重んじなかったためか、鯉のぼりも買うことはなかったし着物を着せて記念撮影みたいなこともしませんでした。壊れかけた武者人形は義母が亡くなった時に遺品整理で見つかって持って帰りましたけどね。ガラスケースがちょっと触れただけで割れてしまい、本体もかなりひび割れていたので1年後処分したのですが...

捨てたとたん夫の妹から「あの武者人形どうした?」みたいな話をされて焦った(苦笑)
遺品ではなく夫のものだから捨てても良いと思ったのだけど、我が家が要らないならもらって帰るつもりだったらしく「捨てた!?」と呆れており、ひとの実家のものを処分するのは難しいものだと思いました。

私がもしおばあちゃんになって孫に何か贈るとしたら、大人になっても邪魔にならず持っておけるものにしようかな。

どうせ死ぬんだから

 「どうせもうすぐ死ぬんだから」と老人特有の僻みっぽいことを口にしながら、「年寄りは嫌よねぇ。若い頃はお爺さんやお婆さんがなんでそんなこと言うんだろうってずっと思ってたわ」と母は自分で言って笑っている。続けて「それはね」となかなかに深い話をしてくれた。 長く生きてもやっぱりあの世...