記録的な暖冬でも雪が降ったりするようで、行きつ戻りつ季節が進んでいく2月です。
運動不足解消にと散歩の途中、早くも柳の芽が膨らんでいました。ちょっと粋な言葉で、芽張柳(めばりやなぎ)というのでしたね。葉が出てしまうと、もう春爛漫なのでその兆しを楽しもうということかな。
あちこちで雛人形が飾られています。
祖父は孫娘にお雛様をどうしても買いたいと言ってきかず、ある時10歳くらいになった私を松屋町に連れていき嬉しそうに何軒も回ったものです。
本当は生まれた時に五段飾りの豪勢なのを買うつもりだったようなのですが、部屋が狭くて飾れないと母が断り続けていて、我が家が引っ越して部屋が広くなったのを機にもう飾れるだろうということで観念したとのこと。結局三人官女までの2段飾りに落ち着いたのですが。
今となってはそれでも金屏風やぼんぼりを合わせると十二分に大きくて、さらにもっとできるだけ小さいのが良かったなぁと...もうずっと飾られることもなく、たまに防虫剤が放り込まれる箱の中です。官女の目つきがちょい怖いので余計に開けたくないと言うか、この先どうしようと思ってしまいます。人形供養?
息子たちが生まれてもあまりセレモニーを重んじなかったためか、鯉のぼりも買うことはなかったし着物を着せて記念撮影みたいなこともしませんでした。壊れかけた武者人形は義母が亡くなった時に遺品整理で見つかって持って帰りましたけどね。ガラスケースがちょっと触れただけで割れてしまい、本体もかなりひび割れていたので1年後処分したのですが...
捨てたとたん夫の妹から「あの武者人形どうした?」みたいな話をされて焦った(苦笑)
遺品ではなく夫のものだから捨てても良いと思ったのだけど、我が家が要らないならもらって帰るつもりだったらしく「捨てた!?」と呆れており、ひとの実家のものを処分するのは難しいものだと思いました。
私がもしおばあちゃんになって孫に何か贈るとしたら、大人になっても邪魔にならず持っておけるものにしようかな。
2020年2月16日日曜日
戦後80年
戦後80年の今年、そろそろ「戦後」という言葉をやめようかと言われている。1945年の終戦から遡って80年といえば幕末であり、いくらなんでも時代区分としても大雑把すぎるのではということだろう。もちろん「戦前」「戦後すぐ」という短い期間を指す言葉としては今後も使われるだろう。 明治...
-
慶応年間生まれの曽祖母は13人の子を生み育てた。当時でも経済状態や体力などの条件が揃わなければ叶わなかったのだが、令和の世には2人も産めば多い方になるらしい。どんな時代にもそれぞれの個人の事情があったはずだが、生き方に多様性が求められた結果なのか特に女性の場合大小様々な条件がつ...
-
祖母の住んでいたサービスつき高齢者住宅には1号館と2号館があって、ケアの必要度に応じて棲み分けることができる。はじめに祖母が入った2号館は食堂と別棟になっていてお風呂は共同、基本的には賃貸ワンルームマンションである。トイレとミニキッチンが付いていて、洗濯や買い物サービスも頼める...
-
庭でカネタタキが鳴いている。体長1cmほどの薄茶色の虫でコオロギのような姿をしているが、声の大きさに反してとても小さいので見つけることは難しい。「チッチッチ」と金属のような音を出すことからこの名がついたという。カネといってもゴーンとつく「鐘」ではなく、仏間にあるか若しくは手に持...