2020年3月7日土曜日

お墓が欲しい♪

夫の両親の墓参りに行った。このお墓、義父が亡くなる1年前にどうしても買うと言って聞かず場所も値段も一切の相談なしに決めてしまった。当然私は大反対した。しかも義父はさらっと電話で「○百万円足らないから」と言ってくる。毎月の仕送りもきついのに今度はお墓か、病院の診療費も滞納していて呆けた義母のとこにも帰っていないのに、この家はどうなってんねん!怒り心頭に達すとはこのことだった。義妹は「父が欲しいといってるものになんで文句つけんの!」と怒るし、夫は「オヤジは車を買うような感覚なんや」これもよく分からない。

そうこうするうち、フル装備のセットが出来上がって開眼供養となる。先祖って言ったって中身がないので、親切?にも義妹夫婦が先代の田舎まで一走り、無断で本家のお墓周りの土をひとすくいもらって帰って義父を安心させた。

これも「長男がすることやろ」「そんなん頼んでない」と兄妹バトルに発展したのだろうか、もう忘れた。開眼供養の日はうだるように暑く、とにかく汗が止まらなかった。義父は杖をついてヨロヨロと導尿の袋をぶらさげて現れ、いつものように無邪気に笑って見せた。

義父は女手一つで育ててくれた自分の母には特別の感情があり、病院で息を引き取るまでの1ヶ月ほどずっと病室で寝泊りしていた。教会に預けていた遺骨は自分が死ぬまでにどうしてもお墓に納めておきたかったのだ。そう言ってくれればいくらか納得するのに、うちへ来ても携帯電話でずっと喋ってるし、およそ義父とは意思疎通など皆無だった。

間も無く義父が逝き、義母が逝き、今は納めるところがあって良かったと思っている。
毎月夫はお墓の管理を欠かさない。家の庭の手入れは一切しないのにである。





どうせ死ぬんだから

 「どうせもうすぐ死ぬんだから」と老人特有の僻みっぽいことを口にしながら、「年寄りは嫌よねぇ。若い頃はお爺さんやお婆さんがなんでそんなこと言うんだろうってずっと思ってたわ」と母は自分で言って笑っている。続けて「それはね」となかなかに深い話をしてくれた。 長く生きてもやっぱりあの世...