晩春から初夏にかけて木の花が盛んに咲いて新緑に映える。我が家には白い花をつける草木が多く、ウメ、ハナミズキ、小手鞠、鳴子百合、ドウダンツツジ。
ドウダンツツジは漢字で書くと灯台躑躅。枝分かれしている様子が明かりを灯す台の脚に似ていることから名付けられたとも。小さくプクッとふくれた花が細かな葉の間からこぼれるように下がって愛らしい。引っ越してきた時は瀕死の状態で枯れかかっていたが毎年少しずつ復活してきた。秋には真っ赤に紅葉し、葉が落ちると茶色い実がパチンとはぜるなど一年を通じて楽しませてくれる。
昔住んでいた家にはこれの大きな木があって、低木ながら存在感があった。
昔はマイホームを建てて、庭に高価な庭木を植えるのが一種のステータスであったのだろう。ダム建設で補償金をもらった農家が建てた家というのも近くにあって、庭木の数々はもちろんのこと立派な灯籠に巨大な庭石やらビーナス像まで所狭しと並べてあった。見たのはランドセルをカタカタいわせて歩いた通学路と記憶しているが、なんとも言えない趣味だった。
我が家にもツツジやモクレン、ヒイラギ、ヤシの一種、コノテヒバなどもっと木が植っていたが手狭になったり手入れが大変なので切り倒した。植木屋に頼むのがもったいないのに庭木を植える資格などないのだと、ブツブツ言いながら一人で切り倒した。
別に植木屋を入れたい訳では全くないのだが....
2020年4月27日月曜日
どうせ死ぬんだから
「どうせもうすぐ死ぬんだから」と老人特有の僻みっぽいことを口にしながら、「年寄りは嫌よねぇ。若い頃はお爺さんやお婆さんがなんでそんなこと言うんだろうってずっと思ってたわ」と母は自分で言って笑っている。続けて「それはね」となかなかに深い話をしてくれた。 長く生きてもやっぱりあの世...
-
2022年12月スコットランド議会で、法律上の性別変更の手続きを簡易化する法案が賛成多数で可決された。これによって性別変更申請は16歳から、客観的な性別違和の診断書なく自己申告のみで可能となった。具体的には、自分で今日から女になります、男になりますと役所に届を出せば即受理されると...
-
福田恒存『私の幸福論』(ちくま文庫)を読む。平易な言葉で語られる、その内容は深く重厚で何度も読み返すことになると思った。昭和30〜31年にかけて講談社『若い女性』という雑誌に「幸福への手帖」と題して連載された。もう70年ほど前の文章だから、社会の事象は大きく変貌して日本人の生活...
-
LGBT理解増進法案が衆参本会議で可決し成立した。この法案はG7広島サミット前に成立させようとの動きから、異例の速さで立案・審議と進んだ。与野4党の修正案は、大多数の人への影響が少ない内容に変えられ、少し安心感が加わったが、それでも「差別」の内容は明らかになっていないし、ジェンダ...