2020年4月27日月曜日

白い木の花

晩春から初夏にかけて木の花が盛んに咲いて新緑に映える。我が家には白い花をつける草木が多く、ウメ、ハナミズキ、小手鞠、鳴子百合、ドウダンツツジ。

ドウダンツツジは漢字で書くと灯台躑躅。枝分かれしている様子が明かりを灯す台の脚に似ていることから名付けられたとも。小さくプクッとふくれた花が細かな葉の間からこぼれるように下がって愛らしい。引っ越してきた時は瀕死の状態で枯れかかっていたが毎年少しずつ復活してきた。秋には真っ赤に紅葉し、葉が落ちると茶色い実がパチンとはぜるなど一年を通じて楽しませてくれる。

昔住んでいた家にはこれの大きな木があって、低木ながら存在感があった。
昔はマイホームを建てて、庭に高価な庭木を植えるのが一種のステータスであったのだろう。ダム建設で補償金をもらった農家が建てた家というのも近くにあって、庭木の数々はもちろんのこと立派な灯籠に巨大な庭石やらビーナス像まで所狭しと並べてあった。見たのはランドセルをカタカタいわせて歩いた通学路と記憶しているが、なんとも言えない趣味だった。

我が家にもツツジやモクレン、ヒイラギ、ヤシの一種、コノテヒバなどもっと木が植っていたが手狭になったり手入れが大変なので切り倒した。植木屋に頼むのがもったいないのに庭木を植える資格などないのだと、ブツブツ言いながら一人で切り倒した。
別に植木屋を入れたい訳では全くないのだが....

どうせ死ぬんだから

 「どうせもうすぐ死ぬんだから」と老人特有の僻みっぽいことを口にしながら、「年寄りは嫌よねぇ。若い頃はお爺さんやお婆さんがなんでそんなこと言うんだろうってずっと思ってたわ」と母は自分で言って笑っている。続けて「それはね」となかなかに深い話をしてくれた。 長く生きてもやっぱりあの世...