2020年7月8日水曜日

爽やか自己啓発

20歳の誕生日を迎えた息子は今日もオンライン授業である。休み時間の友人との語らいや、キャンパスを忙しく教室移動するはずの時間は2階と1階を行き来して顔を合わせるのは老けた母親のみである。思えば入試期間を含めて半年くらいこんな暮らしをしており、加えて高校生の息子も休校期間3ヶ月が終わった後部活も辞めたのでずっと部屋に篭っている。
非常事態を嘆いても仕方がないが、私のような引きこもり主婦がさらに引きこもる要因が積み重なっていく。苦しいと思ううちはまだまともなんだろうか。

そうはいっても子育てがまだ終わったわけでなし、多くの動物は期間の差はあれ次世代が自分で餌を取るまで面倒を見る。半人前の親でも産んでしまったからには半人前なりにやるしかない。喧嘩したり嫌われたりすることを怖がるのはやめよう。

近くやってくるであろう息子の就職活動に、いかに母原病(古くさい社会学の用語だ)の悪影響を及ぼさないかが私の課題だ。すなわち、余計な口出しをしないための知恵をつけたいがために若者向けの本を1冊チョイス。喜多川泰「手紙屋」。

主人公の青年は就職活動の中でいつか起業する夢を持ち、周囲に応援されながら実現に向かって進んでいく。正直、爽やか過ぎて中年期を過ぎた私にはもう役に立たないと思われるが、一点だけできそうなことがあった。手紙屋が提案する「本を読んだら自分の意見をまとめる」作業。どこにも書いていないが、きっと著者は日頃から実践しているのだろうと思う。小さな行動ではあるけれど続けてやってみたいと思った。

戦後80年

 戦後80年の今年、そろそろ「戦後」という言葉をやめようかと言われている。1945年の終戦から遡って80年といえば幕末であり、いくらなんでも時代区分としても大雑把すぎるのではということだろう。もちろん「戦前」「戦後すぐ」という短い期間を指す言葉としては今後も使われるだろう。 明治...