今回はちょっとシリアスに
『三度目の殺人』(2017年 監督:是枝裕和 主演:福山雅治 役所広司)
をとりあげます。ネタバレ注意。
是枝作品は『そして父になる(2013年 出演:福山雅治 リリーフランキー 尾野真千子 真木よう子)や『万引き家族』をご覧になった方が多いと思う。
家族を取り上げることの多い監督作品の中で、かなり救いがなく後味のすっきりしない仕上がりだ。役所演じる殺人の容疑者である三隅という男、過去にも殺人の前科がある。証拠も揃っていて死刑は免れないが、動機がはっきりしない。先の事件で取り調べに当たった刑事は三隅のことを「空っぽの器」と表現する。親しくなった相手の心を読み取りその人の意思で行動する、具体的には代理殺人という意味合いらしい。
相手の気持ちが分かるというのは思いやりのひとつだろうが、この場合共感ではなく心の「乗り移り」ならぬ「取り込み」だ。
相手の求める人物像を無意識で演じてしまうのもまた、罪なのかなぁと思う。
2020年1月14日火曜日
どうせ死ぬんだから
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