2020年2月7日金曜日

放浪者

今日の漫画は『バガボンド』 井上 雄彦/原作:吉川英治 「宮本武蔵」です。
少年漫画では「スラムダンク」で人気の井上 雄彦ですがこちらはモーニング掲載。
画のタッチが水墨画のようでもあり躍動感が素晴らしく大変レベルが高いです。

原作は吉川英治でありながら、タイトルはvagabond=放浪者、佐々木小次郎が聾啞という設定は井上雄彦オリジナル。吉川英治オリジナルのおつうは健在。ここはちょこっと花も添えてもらわないことには、あまりに血みどろ汗みどろ…。

息子が小さい頃は散髪屋さんでチョキチョキしてもらっている間の暇つぶしでしたが、途中までしかない!続きの号を買って欲しい....と思いつつ何年も経っておりました。

どこを読んでも良いですが1章の宝蔵院二代目・胤舜との対決、柳生石舟斎との対峙、鎖鎌の宍戸梅軒(これも吉川英治創作)との激闘は清々しく青年武蔵の成長を楽しめます。

最近行ったカー用品店の待合が最新刊まで置いてくれていて、やっと巌流島なんですがまだ完結はしていない。漫画の影響で奈良・興福寺の宝蔵院流槍術が脚光を浴びたり、「聖地」めぐりを楽しむ海外ファンも多いとか。原作のストーリーがしっかりしているので展開が安定している分、武蔵の心情を丁寧に伝えようとして筆が遅くなってしまうのかなぁと思いました。



どうせ死ぬんだから

 「どうせもうすぐ死ぬんだから」と老人特有の僻みっぽいことを口にしながら、「年寄りは嫌よねぇ。若い頃はお爺さんやお婆さんがなんでそんなこと言うんだろうってずっと思ってたわ」と母は自分で言って笑っている。続けて「それはね」となかなかに深い話をしてくれた。 長く生きてもやっぱりあの世...