2020年3月13日金曜日

母に

日本人独特の性質なのだろうか、母と子の関係が何かと影響して無意識のうちに支配されていたと後で気づくことがある。

昨年も実家の母にある人と親しくなった話をしたら、夫も動員して引き離すように強く勧めてきた。事実、実家に行く回数も電話も減ってしまったから敏感に反応したのかもしれない。母の言うことには、いくつになってもまだ抵抗できない自分がいる。

源氏物語を林望先生の抄訳で読もうと決めてからまだ本を手にしていない。Amazonの試し読みをして紙の本にするかKindleで読むか、宇治十帖からにするか「あと書き」本からいくか、迷っているがそれも楽しい。

「あと書き」中で、冒頭第1章に「親子の物語としての源氏物語」として光源氏の母である桐壺の更衣をいじめる弘徽殿の女御の立ち位置・心情が書かれていて、新鮮だった。
我が子の立場を危うくする者を排除しようとすれば鬼にも蛇にもなる母の顔。

逆に我が子の印象をよくするためなら自己犠牲など何でもない。

盲目の愛は時に、危険だ。

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どうせ死ぬんだから

 「どうせもうすぐ死ぬんだから」と老人特有の僻みっぽいことを口にしながら、「年寄りは嫌よねぇ。若い頃はお爺さんやお婆さんがなんでそんなこと言うんだろうってずっと思ってたわ」と母は自分で言って笑っている。続けて「それはね」となかなかに深い話をしてくれた。 長く生きてもやっぱりあの世...